不動産オーナー・不動産営業マンが知っておくべき税金知識④ー[不動産取得税・新築住宅(土地)の軽減措置]
新築住宅(土地)の不動産取得税の軽減措置
1. 要件
新築住宅用の土地を取得した場合の不動産取得税の軽減は、次のケースに応じて要件を満たす必要があります。
- 先に土地を取得して、その後住宅建物を新築した場合
- 土地の取得者と建物を新築する者が同一の場合…次のすべて要件を満たすこと
- 土地を取得してから3年以内にその土地の上に住宅建物を新築すること
- 新築する住宅建物が「新築住宅(建物)の不動産取得税軽減」の適用対象となる建物であること
- 土地の取得者(甲)が、取得した土地を他の者(乙)に売却し、他の者(乙)が住宅建物を新築した場合
(具体的なケースとしては、不動産業者(甲)が更地を仕入れ、その更地を個人(乙)に売却し、個人(乙)が住宅建物を新築した場合に、不動産業者(甲)が更地を仕入れたときの不動産取得税が軽減されるなどが考えられます)
…次のすべて要件を満たすこと- 土地の取得者(甲)が土地を取得してから3年以内に、他の者(乙)が住宅建物を新築すること
- 新築する住宅建物が「新築住宅(建物)の不動産取得税軽減」の適用対象となる建物であること
- 土地の取得者と建物を新築する者が同一の場合…次のすべて要件を満たすこと
- 土地と新築住宅建物を同時に取得した場合(建売分譲住宅など)…次の要件を満たすこと
- 土地と新築未使用の住宅建物を、その住宅建物の新築から1年以内に同じ者が取得していること
- 新築する住宅建物が「新築住宅(建物)の不動産取得税軽減」の適用対象となる建物であること
- 住宅建物を新築した後に土地を取得した場合(新築後に底地権を買い取る場合など)…次の要件を満たすこと
- 住宅建物を新築した者が、新築後1年以内にその土地を取得していること
- 新築する住宅建物が「新築住宅(建物)の不動産取得税軽減」の適用対象となる建物であること
2. 軽減額
次のA又はBのいずれか高い金額が税額から減額されます。
- 45,000円(軽減前の税額が45,000円未満の場合はその金額)
- 土地1㎡当たりの価格×新築住宅建物の床面積の2倍(1戸200㎡が限度)×税率3%
3. 軽減を受けるための手続き
新築住宅用の土地を取得した日から60日以内に、不動産取得税申告書に一定の書類を添付して、所轄の都道府県税事務所に提出する必要があります。
4. 徴収猶予
先に土地を取得して、その後住宅建物を新築する場合には、住宅建物を新築するまでの期間を限度として、取得した土地に対する不動産取得税の徴収猶予(納税を待ってもらうこと)を申請することができます。
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